精神科
精神科
私たちは、日々の出来事や環境から実にさまざまなストレスを受けています。そのため、「こころ」「からだ」「こころもからだ」に不調を感じることは、誰でも起こります。
一時的で軽い「気分の落ち込み」や「体のだるさ」を感じることも自然なことです。
しかし、症状が続き、日常生活に影響がでているのであれば、放置すべきではありません。
「最近、気分が晴れない」、「夜眠れない日が続いている」、「検査では異常がないのに体調が悪い」。 こうした症状が、「長い期間(2週間以上)つづく」、「仕事や学校、家事などの日常生活に影響がでている」のであれば、受診が必要です。
当クリニックでは、脳神経内科の専門性も活かし、こころとからだの両面からサポートします。
代表的な疾患名と主な症状を紹介します。
近年は症状が多様化、軽症化しており、診断が難しいケースもありますが、この点もふまえながら治療していきます。

「気分が落ち込む」、「やる気がでない」の症状があり、そのほかに「眠れない」、「食欲の変化」、「だるい」、「集中できない」などが長く続くことで起こる病気です。
うつ病は誰にでも起こりうる身近な病気です。心身ともに疲れきっている状態です。真面目で几帳面な性格、職場や学校、家事などのストレス、環境の変化、脳内の伝達物質のバランスの変化など さまざまな要因が重なって発症するとされています。
これらの症状が2週間以上続くときは、うつ病の可能性があります。
睡眠障害とは「眠れない」、「途中で目が覚める」、「朝早く起きてしまう」、「ぐっすり寝た感じがしない」などの状態がつづくことです。
眠れないことが続くと心身の十分な回復が得られず、日中の集中力や気持ちが低下してしまいます。
放置すると、うつ病などの精神疾患につながりやすくなります。脳血管や心血管疾患のイベントリスクが大幅に高くなります。
人前で話すとき、大事な試験をうけるとき、面接のときなどの場面で心臓がドキドキしたり、緊張して汗ばんだりするのは自然な反応です。
ただ、「不安や心配が過度になりすぎて」が長く続き、日常生活に影響がでていたら、不安障害かもしれません。
不安障害はさまざまなタイプに分かれるのでよく知られているものを紹介します。
全般性不安障害
仕事、家庭、学校、人間関係など、生活上のいろいろなことが気になり、極度の不安や心配になる状態が長く続きます。落ち着きがない、集中できない、イライラする、筋肉が緊張している、眠れないといった症状もみられます。
パニック障害
突然理由もなく激しい不安に襲われて、心臓がドキドキする、めまいがしてふらふらする、呼吸が苦しくなるといった状態となり、場合によっては死んでしまうのではないかという恐怖を覚えることもあります。このような発作的な不安や体の異常な反応は「パニック発作」と呼ばれており、パニック発作がくりかえされる病気をパニック障害と呼んでいます。
社交不安障害
人に注目されることや人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなって、人と話すことだけでなく、人が多くいる場所(電車やバス、繁華街など)に、強い苦痛を感じる病気です。怖さのあまりパニック発作を起こすこともあります。失敗や恥ずかしい思いがきっかけになることも多いです。自分で自分の価値を認められなかったり自分に自信が持てなかったりすることから起きてくる場合も多くあります。社交不安障害では、自分でも、そんなふうに恐怖を感じるのは変だとわかってはいるけれど、その気持ちを抑えることが難しくなります。徐々に、恐怖を我慢しながら生活したり、外出や人と会うこと(怖いと感じること)を避けるようになったりします。
強迫性障害
つまらないことだとわかっていても、考えや行為をやめられず、くりかえし同じことをしていないと不安でたまらなくなります。
たとえば「くりかえし手を洗い続ける」、「火の元や戸締りを何度も確認する」、「階段や電柱などの数が気になる、頭に浮かんだ数字を数え続ける」といったものがあります。
自分でも不合理だとわかっていても、しないではいられない「強迫行為」をくりかえすことに時間がかかってしまって、学校や日常での生活に影響が出てくることがあります。
「気分がとてもよくなりすぎて異常にテンションが高い期間(躁(そう)状態)」と、「とても落ち込んだり、極端に意欲が低下したりする期間(うつ状態)」をくりかえす病気です。生まれつきの体質や遺伝的な影響、脳内の伝達物質のバランスのくずれ、生活リズムやストレスなどの乱れなどのいろいろな要因が重なることで発症すると考えられています。
「声がきこえる」、「誰かに見張られている気がする」、「考えがまとまらない」などの症状があります。原因は完全にはわかっていませんが、脳内の神経伝達物質(特にドーパミン)の機能異常をベースに、遺伝的な体質、強いストレスや環境の変化などが要因として考えられています。思考や知覚を統合することが難しくなるといわれている病気です。およそ100人に1人程度がなるとされており、めずらしい病気ではありません。
認知症は精神科、脳神経内科どちらの科でも診断や治療する病気です。
認知症とは「獲得した記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断といった高次脳機能が日常生活や社会生活に支障をきたすほどに持続的に障害された状態」のことです。アルツハイマー型認知症が認知症の中で最も多く、脳神経が変性し、脳の一部が萎縮していく過程で生じてきます。もの忘れで発症することが多く、ゆっくりと進行します。次に多いのが脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)による血管性認知症です。障害を受けた脳の部位により症状が異なります。ゆっくり進行することもあれば、急速に進むケースもあります。さらに、現実に見えないものが見える幻視が特徴的で、手足が震えたり歩幅が小刻みになったりする症状が出現するレビー小体型認知症などもあります。
精神科でみる病気の症状は、脳神経内科で診る疾患(パーキンソン病、脳血管障害など)と似ている場合もあり、見分けがつかないことがありますので、注意しながら診察をします。
また、心の不調だと思っていたものが、実はホルモン異常や脳の器質的変化だったという内科の病気であったというケースは少なくありません。心身の両面から診ることで、適切な診断へ結びつけ、必要に応じて専門の診療科がある医療機関へ紹介します。
「この程度の悩みで受診していいのだろうか」と思われる必要はありません。 不眠、イライラ、集中力の低下……これらは不調のサインです。早期に対応を始めるほど、回復への道のりは短くなります。
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